中医学養生法

8020のために歯を鍛える方法

八,固齒

齒不保固,則經絡不通,且生齒疾。清早睡醒時,則叩齒二三十下。每晚及食後必漱令潔凈。小便時閉口咬牙,後畢方開,永無齒疾,受用多多。

歯がグラグラするのは経絡が通っておらず、歯の症状も出やすい。朝目覚めて、歯を2・30回カチカチとなるように噛み合わせると良い。毎晩・食後は必ず口をすすいで清潔にしておく。排尿の時には、口を閉じてはを噛みしめるようにして、用を足し終えたら口を開くようにすると、永遠に歯に問題は出ない。

 

 

イトウガクの補足

8020というのは、80歳までに20本の歯を残しましょうという運動です。そんな歳まで歯は残しておきたいものですね。

この養生法は「叩歯(こうし)」と呼ばれ、中国でも比較的メジャーな養生方法です。非常に簡単な方法ですが、別説もあるのでその補足もしておきましょう。

 

叩歯法

歯をカチカチとなるくらい、何度も噛み合わせる。ここでは20〜30回するとあります。

なお別説の叩歯法には①揉頬②叩歯③撹海④咽津がセットで行われています。

①揉頬
両手掌の母指球で、下アゴの両頬を揉む。(下関、頬車を含む)

②叩歯
口を閉じて頬を緩ませ、上下の歯がカチカチ言うように咀嚼をする。

③攪海
舌先を上アゴ(歯茎の上)につけてから、上下左右へと回す。

④咽津
口に溜まった唾液を、ゆっくりと飲み込んでいく。

なお注意点として
①カチカチする時は、口の幅を大きくし過ぎないこと。
②スピードは速くし過ぎないこと。
が、あります。

 

歯と内臓の関係

さて、中医で歯は「骨之余」と呼ばれ骨の1部とされています。骨は腎と関係して、年齢が増すごとに腎の気が低下していきます。そうなりますと、夜のトイレや腰膝の痛みや冷えなども出やすくなります。

腎はもともと水と関わりがあり、成長・生殖・泌尿機能などに働きます。腎気は、先天的に両親から頂いた気で低下すると回復が難しいので、後天的補助していきます。

 

桂附八味丸

そこで後天的に補助するのに有名なのが「桂附地黄丸(八味地黄丸、金匱腎気丸)」で、このブログでも書いている李可先生は、歳をとったら桂附八味丸を病気の予防として飲んでれば良いと言っているくらいです。

この処方は、体の水分を回復させる六味丸をベースに桂枝と附子という水の中の火を補い、水分をほどよく気化させて、体全体の水分代謝を調整するお薬です。

 

それと、山薬と言われる生薬が入っていますが、精力のつく食べ物である「ヤマイモ」のことです。ヤマイモは力がつくというよりも、消化を良くしてネバネバした特性から体の水分を補う要素があります。

李可先生 「人体の陽気と疾病」から抜粋①

八段錦と現代科学

最後に、最近テレビで見たのですがカカトに刺激をする事で、骨の生成を促す的な話題でした。中国の養生法に「八段錦(はちだんきん)」という運動療法があります。

八段錦に「背後七顛百病消」という動きがあり、ただ立った状態で爪先立ちをし、カカトを何度も落とすという動きがあります。

たしかにカカト自体は「腎」とも関係があるのですが、まさか最近になり骨の生成が促されるとは思いませんでした。中医はまだまだ開発の余地がありますね。

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